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2026.03.11

光をまとう、驚きのしなやかさ「ネオン刺繍」

LABORATORY

芯地を溶かして「空気」を閉じ込める独自技法により、ネオン管のような鮮やかな発色と柔らかな立体感を実現。本記事では、従来の3D刺繍の常識を覆す「ネオン刺繍」の技術的背景とその魅力を解説します。

ネオン刺繍全体像

柔らかな立体感と鮮烈な発色が共存するネオン刺繍

1. 基本情報 (Basic Information)

技法名ネオン刺繍
英語名Neon Relief Embroidery
定義1mm〜3mmのスチロールや水溶性シートを芯地として使用し、刺繍後に洗浄・除去することで、内部に芯材を残さず柔らかなボリュームを実現する独自の立体刺繍技術。

2. 物理的・視覚的特徴

視覚的特徴 ネオン管を思わせる鮮やかな発色。土台と上糸の二層構造が生み出す奥行きのある陰影と、シャープなラインが特徴です。
触覚的特徴 内部に硬い芯材が残っていないため、驚くほどソフトでしなやか。指で押すと弾力があり、衣類としての軽やかさを保持しています。
ネオン刺繍拡大

マクロ視点で見る、緻密なステッチの積層

3. 技術的仕様と高度な加工工程

あらゆる生地をフラットに保つ「芯地ホールド」

刺繍時に1mm〜3mmの特殊芯地を生地の上に乗せて縫製。薄手の天竺地から厚手生地まで、生地を傷めずスッキリとした仕上がりを可能にします。

色彩を最大化する「レイヤード設計」

生地と同色の土台の上にネオンカラーを重ねる二層構造。蛍光糸本来の輝きが濁ることなく、最も美しい状態で表現されます。

質感を完成させる「洗浄・溶解プロセス」

縫製完了後、芯地を丁寧に洗い流します。この工程こそが「圧倒的な柔らかさ」を生む鍵です。

加工風景

熟練の職人が、ミシンのテンションと芯地の厚みをミリ単位で調整

4. タナベ刺繍の独自性と職人技

強み1:芯材を残さない「ストレスフリーな着心地」 ウレタン不使用のため、Tシャツ等の軽快なアイテムでもシルエットを崩さず、着る人の心地よさを損ないません。
強み2:極細ラインも歪ませない「高度なテンション制御」 独自のデータ作成とミシン調整により、細いラインもデジタルフォントのような精緻な輪郭を保ちます。
強み3:異素材のポテンシャルを引き出す「二層の魔法」 蛍光色だけでなく、扱いの難しいラメ糸や特殊糸も、この構造によって美しく強固に定着させられます。
製品イメージ

街中の光を反射し、圧倒的な存在感を放つ製品への仕上がり

5. 主な用途 (Applications)

  • ハイエンド・ストリートウェア
  • ラグジュアリー・スポーツ
  • アーティスト・舞台衣装

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