タナベ刺繍

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軽やかさと透明感溢れる華やかな表現を蝶に寄せて

 

 

 

春夏の服によく使われる素材には、レーヨンやシフォン、麻やコットンなどがありますよね。

肌触りが良いものや透け感があるもの、軽さや通気性、吸湿性に優れたものなどが挙げられます。

 

PTJ(プレミアムテキスタイルジャパン)2020ssへの出展に向けて、タナベ刺繍ではその中でも透け感シアー感に注目しました。

 

 

軽い、柔らかい、透け感…といえば…羽?

 

刺繍で羽?…蝶?



タナベ刺繍ではこれまでに何度か、蝶をモチーフにした刺繍をしたことがあります。

ところが、素材や刺繍の仕方を含めて本物の蝶らしい刺繍には挑戦したことがありませんでした。


本物の蝶らしい華やかさと軽やかさを、刺繍でどこまで表現することができるか…。



そこで注目したのがアップリケです。素材や、従来とは違った縫い付け方にすることで、今回の刺繍が生まれました。

 

 

まずはその全体像をごらんください。


 

 

 

◆ホワイト

 

 

青系の同系色を使った配色。

オーガンジーの鮮やかなマリンブルーに、パールグレーのオーガンジーやホワイトのレースが透き通ることで、より爽やかで清純な印象を持たせます。白い蝶のスプリンググリーンのスパンコールが、全体の青のグラデーションにアクセントを効かせています。

 

 

キーワード:エレガンス、清純、爽やか、

カラー:ウルトラマリンブルー、マリンブルー、スカイブルー、パールグレー、ホワイト、スプリンググリーン

 

 

 

◆クリームイエロー❶

 

POPで明るく、春の陽気が漂う配色。特にスプリンググリーンとワインレッドが鮮やかに映え、エネルギッシュなイメージを持たせます。クリームイエローやペールアイリスといった淡い色が入ることによって、上品でマイルドな雰囲気も持たせます。

 

 

キーワード:明るい、華やか、

カラー:スプリンググリーン、クリームイエロー、ワインレッド、フレンチローズピンク、ペールアイリス、スモーキーグリーン、ホワイト

 

 

 

◆ピンク

 

ピンク色の生地に黒のオーガンジーを使った、少しインパクトのある配色。ガーリーな配色で、甘いエレガンスな印象を持たせます。

 

キーワード:女性らしい、エレガンス、甘い、ガーリー

カラー:オペラモーヴ、ウルトラマリンブルー、ライトクリーム、オフブラック、アメジストバイオレット


 

 

 

◆クリームイエロー❷

 

黄色系の同系色で、明暗の変化をうまく取り入れた配色。色にまとまりがあり、ダークブラウンの羽を多く使っているため、より円熟した大人な印象を与えます。アゲハ蝶の淡いピンク色は、全体に女性的な甘い雰囲気を少しプラスしています。

 

キーワード:大人な、可愛い、渋い、シック、砂漠の

カラー:サハラ、ムーンライト、ダークブラウン、チェリーブロッサム、サンセット

 

 

※こちらの刺繍は、PTJ(プレミアムテキスタイルジャパン)2020ss会場(詳しくはコチラ)にてご覧いただけます。


 

 

◎デザイン的な解説


軽さや透明感を出すために、透明感ある素材のパーツをふんだんに使っています。蝶や翅の形に落とし込んで重ねるように配置することで、より蝶の軽やかさや華やかさ、幻想的な魅力が増しました。

 

 

ボリュームはありますが、実は針数は非常に少ないです。様々な刺繍テクニックがありますが、本物の蝶らしさを出すために、必要以上に縫いすぎないようにしています。それでも十分に軽やかさと華やかさのある仕上がりとなりました。

 

足し算と引き算の考え方をうまく使った刺繍となっています。

 

今回の刺繍は、カットソーの胸元や、舞台衣装などに利用できそうです。

 

 

 

◎テクニック的な解説

 

言わずもがな、この刺繍の大きな魅力は、パーツのふんだんな使用です。

シアー感奥行き感を出すために、サテンレースシフォン生地を使ってパーツを多く作り、重なり合うように縫い付けています。蝶の頭・胸・腹部分や、翅の付け根部分だけを縫うことで、ひらひら動く遊びを出しています。ボリューミーさも人を惹きつけるポイントですね。

 

 

 

完成品を見てしまえば、「なるほど」で終わってしまうかもしれません。

しかし、開発部歴30年近くなるベテラン社員は、この刺繍についてこう語ります。

 

 

「おそらく、こんなボリューミーなパーツ使いの刺繍は、タナベ刺繍でしかできんよ。なんせこんなに色んな技術が必要で手間暇かかる刺繍は滅多にないもんね!全部の工程を自社でできるんだから、外注に出すコストもかからないで便利なもんだよ」

 

 

当然この刺繍は通常の刺繍よりも作る刺繍データの数が多く、パーツを作る手間がかかり、当然パーツを縫い付ける作業も多いのです。

 

 

今回の記事では、「どうやってこの刺繍が作られたのか」という視点でお伝えしたいと思います。

 

 

 

〜目次〜

1.蝶刺繍ができるまでの流れ

2.各パーツ紹介

①サテンパーツ

②レースパーツ

③シフォンパーツ

3.縫い付け方

◎まとめ

①豊富なパーツ使いでシアー感を表現できる

②データ作成から生産まで一貫して行える

 

 

1.蝶刺繍ができるまでの流れ

 

 

簡単にまとめると、以下のようになります。

 

①デザイン・図案作成

②刺繍データ作成

・レーザーカットデータ

・ガイドデータ

・刺繍データ

③レーザーカット

・シフォン、サテン生地をカット

④刺繍(パーツ)

・レース生地に刺繍

・シフォン、サテンパーツに刺繍

⑤手加工

・レース蝶をヒートカット

⑥刺繍(本縫い)

⑦検品・仕上げ

 

 

作るデータにも3種類あります。パーツをカットするためのデータ、パーツを身生地に正確に貼り付けるためのガイドデータ、そして縫うための刺繍データです。

 

また刺繍にも2段階あり、パーツを作るための刺繍と、身生地に縫い合わせるための刺繍があります。

 

 

2.各パーツ紹介

 

①サテンパーツ

 

先にレーザーカットでサテン生地を蝶の形に切り取ります。

シルエットのみの状態の蝶を、身生地に縫い付ける前に一度刺繍します。

それが、ジャガード刺繍による輪郭や脈の表現と、スパンコール刺繍による模様の表現にあたります。

 

 

②レースパーツ

 

 

一方、レース生地はレーザーカットを使用せずに、手作業(コテ)によってカットしています。

なぜならレーザーカットは素材や色によって茶色く焦げることがあり、白のレース生地は焦げてしまうからです。

そのため、このレースパーツについては刺繍してからパーツの形にカットしているのです。

 

 

 

 

 

1つ1つ手作業で、ヒートカッターを使ってカットしています。

ハサミによるカットだと、どうしても裁断面からほつれてしまいます。

ヒートカッターであれば、熱で切り口を溶かして周囲の繊維を接着するので、ほつれる心配がありません。

 

 

 

 

③シフォンパーツ

 

こちらは翅をモチーフにしたパーツです。サテンパーツと同様に、レーザーカットを使用しています。

カットしてそのまま身生地に縫い付けたものと、さらにスパンコールを施したパーツもあります。スパンコールを縫い付ける場合は、サテンパーツと同様、身生地に縫い付ける前に一度刺繍する工程があります。

 

 

 

3.縫い付け方

 

開発部が作ったガイドデータに従って、一つ一つ手作業でパーツをセットして縫い付けていきます。

 

当然一度に刺繍する枚数が増えれば、1回でセットする量も増えてきます。

 

パーツが小さくなっても人手でセットしていることに変わりはありません。時にはピンセットを使うこともあります。言わば根気や集中力、テキパキ動ける要領の良さ、経験などがあってこその刺繍と言えるのです。

 

 

 

◎まとめ

①豊富なパーツ使いでシアー感を表現できる

パーツの素材や縫い付け方を工夫することで、シアー感ある刺繍が可能です。

パーツ作成から身生地への貼り付けまでのノウハウが、タナベ刺繍には揃っています。


②データ作成から生産まで一貫して行える

弊社では、今回取り上げたような刺繍をデータ作成、製造、仕上げまで一貫して社内で行えます。そのため、お客様に合わせて柔軟に対応していくことが可能です。

 

 

「こんな刺繍がしたかったけれど、どうやったら実現できるか悩んでいた」という方のお力になれれば光栄です。

 

 

他に刺繍サンプルをご覧になりたい方は、随時更新中のデザインギャラリーを、基本的な刺繍テクニックや新作刺繍をご覧になりたい方は刺繍研究室をご覧ください。

 

※デザインギャラリー閲覧に必要なパスワードをまだご存知でない方は、お問い合わせフォームにてご連絡ください。

 

 

 

駄文で失礼いたしました。

最後までお読みいただき誠にありがとうございます。

 

 

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